
第2章 王様とロボットと幽霊スポット
寮のある表参道から、半蔵門線で1駅、銀座線で2駅のところに、
青山一丁目駅がある。
各国大使館やオフィスビルが立ち並ぶビジネス街だが、
すぐ近くに、神宮外苑、赤坂御所があり、緑が多い。
建物も低く、丸ノ内や新宿のような、
無機質で息苦しい感じが無いところが、好感の持てる街である。
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青山一丁目駅にある案内図 激動の東欧情勢、ならびに相次ぐ金融機関の破綻で、 |
青山美食倶楽部主宰・イシカワが、
散歩に最適なこの辺りのお薦めスポットをご紹介しよう。
青山一丁目のランドマークの一つに『青山ツイン』がある。
正式名称『新青山ビルヂング』(三菱地所系のビルは
「ビルディング」ではなく、なぜか全て「ビルヂング」である)
同じ形のビルが双子のように並ぶ、変わったビルだ。
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『青山ツイン』外観 |
今から約8年前、このビルのワンフロアに、
発足したばかりの「ソニー・コンピュータ・エンタテイメント」
(以下「SCE」)があり、任天堂との提携のもと、
『スーパーファミコン用CD−ROM機』を開発していた。
それはソニーブランドで発売される予定であり、
同時発売の超大作RPGもSCEが製作、
ソニーがその機に賭ける意気込みは並々ならぬものがあった。
そこへ突然、任天堂が提携を破棄。
任天堂はオランダのフィリップス社と提携を結ぶ。
ソニーにゲーム機の実権を握られることを恐れた、
任天堂の造反であった。
その結果、莫大な費用をかけたソニー製CD−ROM機と大作RPGは
お蔵入り。SCEの社員は悲嘆にくれた。
「任天堂憎し」
この悔しさと執念で、SCEは、その後たった1年で
プレイステーションの規格を立ち上げ、
みるみる任天堂を追い抜き、あっという間に業界トップに踊り出る。
SCEは、現在、ここの近くのビル全フロアを借り切っている。
散歩でここに来たら、『青山ツイン』2Fにある、
トイショップ『グラン・パパ』に立ち寄ろう。
津川雅彦が経営するおもちゃ屋である。
レトロチックで懐かしい感じのするおもちゃ・ぬいぐるみが
店内ところ狭しと並んでおり、見るだけで楽しい。
必見はビルの壁に飾られた、津川雅彦の肖像画である。
王様のコスプレが非常に似合うが、
今度は是非、東条英機のコスプレ肖像画を飾って欲しい。
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『グラン・パパ』 |
『青山ツイン』地下1階には、お気に入りの休憩場所、
フランス菓子『ルコント』がある。
ここのシュークリーム「スウリ−」(¥350)は、
ねずみの形をして、見た目にとてもかわいい。
周りの白いのはコーティングされた砂糖である。
そのため、激甘。
甘い物好きな主宰は大好物だが、万人向けではないかも。
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これが「スウリー」 熱でちょっと溶けちゃってます。 |
『青山ツイン』を出ると、すぐ隣に、
ホンダ技研本社1Fショールーム『ウエルカムプラザ』がある。
二輪運転の体験マシンや、
F1の実写シュミレーションライドが無料で楽しめる。
喫茶コーナー、グッツ販売コーナーもある。
12/15注 シュミレーションライドは撤去されてしまった・・・。格好のストレス解消器具だったのに。
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本田技研本社1Fショールーム 『ウエルカムプラザ』 ここには何故か、「ライダー専用トイレ」がある。 |
ここには自動車・バイクはもとより、
船のエンジン、ジェネレーター、電動アシストサイクルまで、
数多くのホンダ製品が展示されている。
さすが本社のショールームだ。
だが、「あれ」が無い。
そう、『P−3』だ。夢の2足歩行ロボット『P−3』
それが無い。レプリカくらい置いておいても良さそうなものなのに。
販売コーナーにも、『P−3』グッツは何も無かった。
世界に誇る発明をひけらかさないなんて、なんて奥ゆかしい会社だろう。
(ホンダのCMには、『P−3』出てるけど…)
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これが完全自立人間型ロボット『P−3』 世界に衝撃を呼んだ発表時、多くのロボット研究者が 「いやー、あれの中に入ってるのは俺なんだよね。 バイトでさあ。えらい暑かったよ」 などと語り、悔しがったという。 |
『ウエルカムプラザ』にはインターネット端末が6台あり、ほとんど待ち時間なく利用できる。
『青山美食倶楽部』も(勝手に)ブックマークしてきたので、
青山にお出かけの際、『アオビ』を読みたくなったら、ぜひここへ。
2000/8/21注 インターネット端末も無くなっていた・・・。あるのは、車購入見積もり用PCだけ。
『青山ツイン』と『ホンダ本社』間の道をまっすぐ行くと、
周辺では唯一のファミレス『デニーズ南青山店』がある。
夏は街路樹に隠れ、10mまで近寄らないと、
発見できないファミレスである。
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『デニーズ南青山店』 主な利用者は雑誌編集者と、タクシー運転手と、 |
この辺りは、よく「出る」という噂がある所だ。
夜中、「白い人影を見た」「客を乗せたのに、しばらく走ったら乗ってない」
などと、タクシー運転手が、よくTVで証言をしたりしている。
というわけで、深夜、酒に酔った寮生が、
肝だめしでこの辺りを闊歩(かっぽ)するのである。
そこで発見するのは、たいてい幽霊ではなく、
ズラーっと並んで路駐しているタクシーの列だ。
例外無く、みんな車中でグーグー寝ている。
ここは夜になると車もほとんど通らなくなり、お腹がすいたらデニーズもあるし、格好の居眠りスポットなのだ。
実は「霊を見た」んではなく、「寝ぼけていた」だけなのでは?
と思うのだが、どうだろうか・・・・。
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第2章はこれで終了です。
第3章もよかったら読んでください。それでは。